四国で見つかっているヘビの仲間は8種で、すべての種が越知町でも見つかっています。この内、よく見かけるシマヘビ、アオダイショウ、ヤマカガシ、ニホンマムシの4種を紹介します。なお、これら4種はすべてが日本固有種です。
シマヘビは、体の色が黄土色の地に、はっきりとした茶褐色の縦じまが4本目立ちます。幼蛇は赤茶色の横じまがあり、まるで別のヘビに見えます。四国には、全身黒色の個体もいて、カラス蛇と呼ばれますが、同じ種です。毒はもっていませんが歯は鋭く、むやみにさわるのは控えた方がよいです。
アオダイショウは、昔から人の近くに住んでいて、目にする機会が多いヘビです。古い家などでは天井裏にすみついて、ネズミを捕ってくれるので、昔の人は大切にしていました。四国で見られるヘビの中では一番大きくなり、1メートル以上の個体がよく見つかります。本種も体の色が、幼蛇と成蛇では大きく変わります。
ニホンマムシは、有名な毒ヘビで、高知では「ハメ」と呼ばれます。毒牙は口の前のほうにあって、攻撃する時は口を大きく開いて、相手をたたくように牙を突き立てます。強い毒を持っていますが、性質はおとなしいです。ニホンマムシは、毒ヘビということで見つけられ次第、殺されたり、蝮酒にされたりするため、最近は数が少なくなってきています。
ヤマカガシは、水辺でよく見かけるヘビです。体の色は赤、黄、黒のまだら模様で、子どものころはとても目立つ黄色い首輪模様があります。ヤマカガシも毒をもっていますが、毒牙は奥歯なので、仮に人が噛まれた場合でも毒が入りづらいのですが、やはり触らないほうがよいでしょう。ヤマカガシには、牙から出す毒のほかに、首のところにも毒を出す仕組みがあります。ヤマカガシの体を強く抑えると、毒を出す首の部分を盛んに押し付けてくる行動をとります。
残りのヘビたちの紹介は、つぎの機会に。ヘビで不思議に思ったことがあったら、博物館へ問い合わせをお願いします。